協賛企画、協力企画も充実し、上映本数が15か国地域60作品と昨年をさらに上回ったことで、入場者数も2万2千人を超える過去最多を記録した。映画祭12年の歴史の中でもまず特筆すべきことは、中山節夫監督が最新作「旅の途中で-FARDA-」を完成させ、福岡に戻ってきたことだ。この作品は98年の福岡映画祭における中山監督とイランの映画人との出会いがきっかけとなったもので、初のイラン・日本合作作品。アジアフォーカスから生まれた作品の「里帰り」は、大きな話題となった。 「旅の途中で」のほか、ミンダナオ島の宗教紛争を描いた「光、新たに」など7本を集めた特集「映画でみるイスラム世界」は、関連して実施したシンポジウムとともに評判を集めた。なお、この特集で上映したウズベキスタン映画(「演説者」)と、アジア・パノラマ部門で取り上げたシンガポール映画(「チキンライス・ウォー」)、キルギス映画(「旅立ちの汽笛」)は、福岡映画祭で初めて取り上げた国々であった。 観客の人気を集めたのは、香港の新進人気女優カリーナ・ラム(「男人四十」)の参加や、「ラスト・プレゼント」、「酔画仙」、「おばあちゃんの家」といった韓国映画3本。これらは作品別入場者数の上位を占めた。上映会場には、都心に位置し駅と直結した西鉄ホールも加わり、観客の利便性は一層高まった。 一方、「スリランカ映画コレクション」で上映した6作品については、直後に国交樹立50周年を記念して開催された「スリランカ映画祭2002」において、東京のアジア映画ファンにも披露された。 なお、福岡におけるフィルムコミッションの設立に併せた協賛企画、中国の張芸謀監督の第13回福岡アジア文化賞大賞受賞を記念した協力企画なども実施された。 この年から、登録者に対するメールマガジンの配信も始まっている。