開催15回目となるこの年は、「中東映画特集」としてシリア映画、イラク映画を初めてとりあげることとなり、大いに注目を集めた。特にフセイン政権崩壊後の正統政府樹立が進むイラクから参加した、「少女ジヤーン」のジャノ・ロジェビアーニー監督には、数多くのメディア取材が集中した。あわせて開催したフォーラム「中東映画事情」にも多くの聴衆が熱心に耳を傾けた。このフォーラムではロジェビアーニー監督や、シリアのワーハ・アル=ラーヒブ監督らが自国の映画製作状況について発表したほか、アジアフォーカス直前の9月1日から3日にかけて開催された「第1回イラク短編映画祭」の受賞作品も数本、参考上映した。 このほかにも、特集上映のなかでは、マジッド・マジディ監督(イラン)の4年ぶりの劇映画「柳の木のように」、2005年イラン映画界の注目作「こんなに近く、こんなに遠く」などが話題を集めた。ドキュメンタリー作品では、台湾の傑作「ジャンプ!ボーイズ」が日本初公開されたことによって、国内配給会社の関心を集めている。「三池〜終わらない炭鉱の物語」は地元の問題を描いているだけに、大牟田からも多くの観客が足を運んだ。 インド映画「ひと呼吸」、スリランカ映画「流れに逆らって」、マレーシア映画「砂利の道」などの胸を打つ作品も、観客の心に残った。 参加ゲストのなかでは、パク・チュンフンがトップスターぶりを発揮し、多くの韓国映画ファンの期待に応えたり、「二人日和」の主演、栗塚旭さんが上映の度に、福岡と京都を3度も往復して下さり、観客を大いに沸かせた。バングラデシュの子役スター、ファハド君もあっという間に人気者に。 また、昨年スタートした映画祭チケット半券による優待サービスが、加盟店舗も増えて好評だったほか、今年から携帯電話用の映画祭ホームページも登場し、情報入手がより便利になった。